大学名) 淑徳大学
キャンパス名 )
受講料) 1,000円
教材費)
曜日) 土曜日
間)2月21日
時間)13:15~14:45
回数) 1

講座名) 2014年度【T-215】
吉田章宏ゼミナール 自分と他人を理解する道を求めて 豊島区・豊島新聞社後援

講座詳細) 私たちのだれもが、人間を「わかる」ことを、求めている、と言えるでしょう。私も、その一人です。「人間」を「わかる」という時と、自然を「わかる」とい う時とでは、それぞれの「わかる」には、同一と差異があります。時により、「理解」と「説明」として対比されます。「自然」を「わかる」時には、私たち は、「自然」をあくまでも客体として、対象として、物事として説明することに終始できます。ところが、「人間」を「わかる」時には、「わかる」私たち自身 も人間であることから、他人を「わかる」ばかりでなく、知らないうちに、「わかる」私たち自身を「わかる」ことが起こります。人間を「わかる」ということ は、他人と自分を「わかる」ことになって行くのです。もちろん、人間は「自然」の一部でもあります。また、人間を対象化し客体化し事物化して「わかる」こ とも出来ないわけではありません。でも、人と人とが互いに「わかる」という世界は、ロボットがロボットを「わかる」という世界とは異なるでしょう。人間と 自然、自然と人工、自分と他人、その間の連続性と不連続性を、「わかる」に即して、考えることを試みてみたい、と思います。さて、学問とは、「<問う>を 学び」、「<学ぶ>を問う」ことだと、私は考えます。それは、多種多様な事物現象の間に同一と差異を見出して、連続の中に不連続を、不連続のなかに連続 を、見出すことです。混沌の中に秩序を、秩序の中に敢えて混沌をもたらすこと、新たな分節化、関係化、構造化と統合化を見出し、世界を「わかり」、より豊 かな生を生きることだ、とも考えます。そのような思いを共有したいと願っています。講座終了後、受講参加者とのささやかな懇親会を予定しています。

講師名) 吉田 章宏(東京大学名誉教授) 米国イリノイ大 学Ph.D. 東京大学名誉教授。1934年、東京神田の生まれ。東京大学教育学部卒。元・教授学研究の会・世話人。人間科学研究国際会議(IHSRC) 会員。日本教育心理学会名誉会員。専門・教育心理学・現象学的心理学。イリノイ大学(1964-67)。コーネル大学(1968-69)、お茶の水女子大 学(1969-1972)、東京大学(1971-1995)、岩手大学(1995-1998)、川村学園女子大学(1998-2001)、淑徳大学 (2001-2010)、放送大学(1990-2000)ほか全国諸大学で教えた。米国デュケイン大学(1980-1981)で現象学的心理学を研究、以 来約30年を経た。